台湾に移住して永住ビザを取るまでのプランを練ってみた

今月、念願の台湾永住ビザをゲットしました。
永住ビザ取得までの道のりは決して簡単ではないですが、滅茶苦茶難しいかと言えばそうでもないと思います。
永住ビザ取得のポイントは「台湾に半年間以上滞在を5年間続ける」が絶対条件で、他に納税や犯罪を起こさないことが追加されるだけです。
台湾永住ビザ取得と条件はコチラ
永住ビザ取れました!台湾永住ビザの取り方、必要な条件と手続きまとめ
スタンダードな取り方は
◯台湾にある企業や店に5年間勤続
◯台湾の方と籍を入れて5年間滞在
です。
ちなみに僕は上記にある、台湾の企業に5年間勤続で取得できました。
台湾は日本から近く、親日で日本人にとても友好的な国(認められていませんが)なことから、観光や留学で来られる方がとても多いです。
観光や留学で台湾が好きになった方で、これから台湾に移住してみたいと思っている方の参考になるか分かりませんが、僕が台湾に来て各種ビザを取得するまでの流れを簡単にまとめてみたいと思います。
永住ビザを取るまでの流れ
まずは僕が永住ビザを取得するまでをまとめてみました。僕の場合
留学で台湾に来る(学生ビザ)
↓
お金が尽きて現地の仕事を探す
↓
現地の仕事がみつかる(就労ビザ)
↓
仕事に就いて満5年
↓
「永住ビザ」ゲット
となってます。
10年前、カネもコネもない僕はまずは中国語を勉強して語学力と台湾での生活力を身につけました。
台湾で勉強するためには「学生ビザ」が必要で、働くなら「就労ビザ」が必要です。
就労ビザを取得して、毎年半年以上台湾に滞在をしていてそれを五年間続けると「永住ビザ」を申請することができます。
では、各種ビザを取得した経緯と当時の状況を書いてみたいと思います。
就学居留証(学生ビザ)
僕が10年前に所得したビザ。台湾の大学は1年2学期制で、留学生は1学期ごとに授業料を払うシステムになっている。払った学期分(半年)の証明書を発行してもらい、その度にビザの期間を延長してもらっていた。(学校によって若干違います)
留学して1年半は真面目に勉強していたけど、貯金が底をついたので仕事を探し始めた。最後の学期はお金だけを払って、半年分ビザ期間を延長してもらって、就活していた。
もしその時仕事がみつからなかったら、学生ビザは延長できない(授業に出てなかったから)ので、帰国しなければならなかった。
※授業に出ていないと在学証明を発行してくれないので、ビザの延長ができないようになっている。その時期、僕のように留学手続きで台湾に来て、仕事を探している外国人が結構いた。
台湾での就活状況
この頃にはPCで中国語の文章が書けた(ピンイン繁体字)ので、台湾の人材サイト「104人力銀行」に履歴書を作成して、声がかかるのを待っていた。
台湾にはこの手の「人力銀行」がたくさんあるので、中国語が書けるならドンドン登録して履歴書を作成したほうがいい。「人力銀行」でググるとかなり出てくる。

台北にある数社から連絡をもらい面接に行った。留学生生活が長かったためか、スーツなんて持ってなくて、急遽近所のスーパーでスラックスとワイシャツとネクタイと革靴を購入した。南国なんでスーツの上着が要らなくて助かった。
台湾の中小企業が欲しい人材はまさに「即戦力」と「営業力」。オール中国語の面接はなんとかクリア出来たけど、営業の経験がなかったから採用は難しかった。
日本では包丁片手に数年間魚をさばいてきた(プロフィール)けど、台湾ではまったく活かせられなかったのは残念。
中小企業は人を育てる余裕がないから、即戦力でないと仕事を見つけるのは難しい。しかも台湾人のコミュニケーション能力はかなり高く、そんな人達と一緒に面接を受けるのだから、コミュニケーション能力が乏しい33歳の日本人には太刀打ちできなかった。
ビザの期間が残り数ヶ月になり、まさに背水の陣だった就職活動。
ある日、毎日のように通っていた食堂の女将さんから、知り合いの会社を紹介をしてもらい、早速面接に向かった。
その会社は台湾ローカルの健康食品を製造・販売している会社で、30分くらいの面接ですぐに採用。なんか日本人だったら誰でも良さそうな感じがしたが、背に腹はかえられなかった。
面接した翌日に会社の中にある寮に引っ越し。その次の日にはもう働いていた。
台湾というか中華圏は「コネ社会」なので、知り合いは多ければ多いほど有利だということをこの時学んだ。
就労居留証(就労ビザ)
健康食品会社に入社して3ヶ月の試用期間が過ぎ、晴れて正社員として雇ってもらえることになった。就労ビザ申請のために一度日本に帰国して資料を集めた。以前勤めていた会社の在籍証明書や大学の卒業証明(英語)など、手に入る物はなんでも集めた。
そして台湾に戻り、台中県(当時は台中市と台中県が合併していなかった)の移民局に行って申請をする。
しかし、移民局の係員から日本で働いていた仕事内容と現在の仕事内容の関連性がないと言われ、申請が下りなかった。
日本ではいくつか仕事をしていたので、1つずつ書類を整理して、今の仕事に関連するようにまとめ、再度申請をする。
この時、僕1人で申請したので、語学能力が足らずうまく説明できなかったのかも知れない。今となれば現地の社員を連れて行けばよかったかも。
移民局の人から学生ビザから直接就労ビザに切り替えできないと言われたので、仕方なく一番近い沖縄へ飛び、台湾領事館(台北経済文化代表処)で当日発行(割高)のビザをもらって当日台湾へ帰った。
何回目かの申請でようやく許可が下りる。
最初の就労ビザは一年間の期間で、二年目からは最長三年のビザが取得できた。この頃は台湾の失業率も悪くなく、外国人に対して割りと規制が緩かった。

この会社には3年半在籍していて、その後転職して現在務めている会社に移る。ちなみに3年半使用していた居留証は前の会社に返してしまったので、現在の会社に勤めて、五年後ようやく永住ビザの申請ができることになる。
この辺りの話はコチラです
台湾で永住ビザを申請しようとして失敗した話
※居留証は一生モノなので転職しても返さず保管してください。
永住居留証(永住ビザ)
最初に取得した居留証を放棄してしまったので、現在所有している居留証を取得して満五年経ったことを確認して、永住ビザの申請をする。自分がいつになったら永住ビザを申請できるのかは、移民局に行くと教えてくれる。僕は電話で居留証番号を伝えたら教えてもらった。
永住ビザ申請に必要な書類は下記の通り。
◯永住ビザ申請書
◯証明写真(カラー)一枚
◯パスポートのコピー
◯居留証のコピー
◯会社在籍証明書(発行して一ヶ月以内のもの)
◯労働許可証のコピー(就労ビザを申請する時に労働局から発行されます)
◯警察証明(台湾のものだけでOK)
◯納税証明書(昨年度のものでOK)
居留証を所有してからの五年間で、三ヶ月を越える出国がなければ「健康診断書(指定された病院)」と「日本の警察証明」は必要ないので、台湾で全て揃えることができる。
詳しくはこちらの記事で
永住ビザ取れました!台湾永住ビザの取り方、必要な条件と手続きまとめ
永住ビザ申請費用は一万元。
申請して一ヶ月ちょっとで取得できる。

毎年半年(183日)以上台湾に滞在しなければいけない条件があるが、これで永住する権利を得ることができた。
今後、学校に通ったり、会社に務める場合でもビザを取得する必要はない。ちなみに会社に務める場合は、労働局に行って「外國人工作許可證」を取得する必要がある。
以上、僕個人が取得してきたビザの種類と手続きの流れをまとめてみました。
ほとんど計画的な行動を起こしていませんが、それでも台湾で生活できて、しかも永住ビザまで取れたのは、台湾の懐の深さと言っても過言ではないと思う。
これからの台湾移住計画。永住ビザ取得までの道のり
上記では30過ぎの男が台湾に来て、なんだかんだで10年も生活してしまって、永住ビザも取れてしまったという一例です。誰でも台湾で生活が出来て、永住ビザが取れるのかと言われれば、分からないと答えるしかないですが、やる気があれば難しくはないと思うのです。
ここでは、これから台湾移住をするならば、どういうプランが良いのか、勝手に妄想してみました。
現在学生なら
留学で語学を磨く(学生ビザ)↓
大学を卒業して、日本で社会経験を積む(語学勉強は続ける)
↓
台湾に来て仕事を探す
↓
台湾で職を得て生活(就労ビザ)
↓
仕事に就いて満5年
↓
「永住ビザ」取得
一番安定感があるプラン。若いうちに語学を学べるのはとても有利。
僕は30歳過ぎてからの留学だったので、同じクラスの交換留学生の彼らの頭の柔らかさというか吸収力がとても羨ましかった。
語学の経験も日本での社会経験も台湾に来てから役立つ。
就労ビザの申請は「台湾に貢献できる職」が有利なので、貿易・製造(エンジニア)・語学教師が有利。
最近は日本から台湾に進出した飲食店が増えているので、飲食業経験も取りやすくなっているかも。
社会人なら
「就労ビザ支給」の会社に転職(就労ビザ)↓
仕事に就いて満5年
↓
「永住ビザ」取得
今ではこんなサイトがあって現地で採用する会社が探せる。
8年前、こんなサイトがあったら台湾ローカルの会社に入社しなかったろうなと思う。
日本台湾の採用求人就職情報 AHR
Brali job
ただこのプランだと語学が勉強できないので、時間を作って勉強する必要がある。語学力がないと生活環境が限られて、現地の方との人脈も作れない。
社会人でもし語学力を磨きたいなら
留学で台湾に来る(学生ビザ)↓
自分の経験に適した職を探す
↓
台湾で職を得て生活(就労ビザ)
↓
仕事に就いて満5年
↓
「永住ビザ」ゲット
このプランだと留学資金が必要です。台北だとコストが高いけど、中国語の環境は一番良い。逆に南部は台湾語遭遇率が高く、中国語を使える所が限られてくる。でもコストはまあまあ。中南部なら若い世代と付き合うと中国語使用頻度が上がるのでおすすめです。
僕はこのプランでした。かなり行き当たりばったり的なところがありましたが、最後は知り合いの紹介という「コネ」が決め手でした。中華社会は「コネ」で成立しています。
台湾人と付き合っているなら
台湾人と籍を入れる(配偶者ビザ)↓
台湾で生活満5年
↓
「永住ビザ」ゲット
こちらは「ご縁」がないとできません。
上記のプランで台湾に来て、現地生活中に素敵な方に出会えれば可能ですが、狙うものではないのであくまでも参考に。
僕は今同居している彼女(台湾人)とこのやり方も考えてみたことがありましたが、経済的な問題でやめました。
以上、勝手に台湾移住プランを練ってみました。
もちろん上記以外にも色々な方法があると思いますが、自分が考えつくところではこんなところではないでしょうか。
上記プラン以外に
◯ワーキングホリデー
一回の申請で半年間のビザがもらえる。延長が1回できるので最長で1年間、18〜30歳まで
◯ビザラン
ノービザ(3ヶ月)を繰り返す
という方法もありますが、安定感に欠けているのでお勧めできません。
やはりこちらに移住するには、ちゃんとしたビザを取得して、健康保険に加入して、語学を勉強して現地の人脈をつくるというリスクヘッジが必要だと僕は思っています。
まあ行き当たりばったりで台湾に来たので、僕には偉そうに言える資格はないのですが。
これから台湾に移住を考えている方の参考になれば幸いです。
※上記のプランは管理人が勝手に妄想した内容であって、実際に採用されても当サイトでは責任はもてませんのでご了承下さい。
2016年1月31日