学ぶ場所で全然違う!台湾の中国語教材

台湾に来てもうすぐ10年になるのですが、この10年間いろんなところで中国語を勉強してきました。
留学先の大学だったり、外人専用の塾だったり、ローカルの小学校でも勉強してきました。
そこで、僕が各場所で勉強した教材を紹介したいと思います。
留学先の大学では
この本は大学内にある「華語中心」で実際使用していたものです。留学生で初級の人はこの教科書から始めていました。(10年前)

初級の教科書なので、一度中国語を勉強された方ならとても簡単に思える内容です。漢字の右側に台湾で使用されている「注音符號」がついています。

この教科書は台湾以外で勉強された方でも理解できるように「ピンイン」と「英語」で文章が書かれています。


僕は日本で何年か勉強してから台湾に来たので、この「ピンイン」表示は当時有り難かったですね。ちなみに今でも「注音符號」は読めません。
こちらは会話用の教科書です。独自なイラストを見ながら、教科書の内容を暗記して、生徒同士で会話をする教材です。
会話用の教材なので、内容はとても分かりやすい内容になっています。

留学生用の教科書の特徴
◯ピンインで学習した人や英語圏から来た学生が使いやすい内容になっている
◯中国語の勉強をしながら台湾の社会や文化を勉強できるような内容になっている
◯短期間で会話ができるように設定されているので、語彙を増やしたり成語を勉強することはとても少ない。
やはり留学生向けなので、会話力をつける勉強をメインに授業をしていきます。「読み書き」よりも「聞いて話す」ことを中心に勉強しました。
外人専用の塾では
ローカル企業で働き始めて、改めて言葉と文化の壁にぶつかった僕は、塾に行って再度中国語を勉強し始めました。塾ではマンツーマンの授業がメインでした。マンツーマンの良い所は生徒のレベルに応じて教材を選ぶことができるところです。また優秀な先生に出会えたらその先生にずっと教えてもらうこともできます。
当時使用していたのは、新聞の記事をまとめた教科書でした。すでに台湾ローカル企業で働き始めていたので、ビジネスで使用できる教材で勉強したかったのです。


外人専用塾の教科書の特徴
◯マンツーマンなので自分のレベルにあった教科書を選べる
◯塾によって使用できる教科書が違うので、始める前に教材を確認したほうが良い
当時経済的に余裕がなかったので、一時間(内容は50分)の授業を週二回受けていました。僕は実践的に使える会話能力が必要だったので、上記の教材を選びました。塾の先生は大学の先生よりも「教えるスキル」にばらつきがあるので、最初何人かの先生にお願いして授業をしてもらい。最終的に自分に合った先生を選んだ方が効率が良いです。中にはこんなんで先生になれるの?という人もいました。
小学校の教材
台湾での生活もずいぶん慣れてきた頃、近所の小学校で外国人に中国語を教えている教室があることを知り、参加してみました。僕が参加したクラスは当時、夕方7時から1時間半ほどの内容で週一回ありました。先生は小学校の先生で生徒は白人さんだったり、ベトナムやインドネシアから嫁いできた女性(外籍新娘)だったり。
無料で授業を受けられるので、生徒の参加率はあまり良くなかったです。(みんな働いていたから)いつも参加していたのは僕と嫁いできた彼女たちだけでした。
彼女らは十代で母国を離れ、台湾人の嫁として生活をしているので会話スキルが圧倒的にすごかった。中国語も台湾語もペラペラで学校に来る必要がないのにと思っていたのですが、彼女たちなりに苦労があるみたいで、いつも子供を連れて授業に参加してました。「学校に行く」という理由で家から出られるのと、同じ環境(台湾人の妻)にいる同郷の友達とコミュニケーションを取る意味で彼女たちの参加率はかなり高かった。
そんなメンバーで受けていた授業ですが、教材は小学校で使用しているものをそのまま使っていました。無料でいただけました。二年生の国語の教科書を使っていたのですが、かなりのボリュームで驚きました。

書いてある内容はもちろん二年生が学ぶ内容なのでそんなに難しくないのですが、単語と成語の量が大学で勉強していた教材に比べてかなり多くて覚えるのに苦労しました。

ちなみに第一課では5つの成語を勉強します。

◯勢如破竹=破竹の勢い
◯如魚得水=水を得た魚のように自分の理想の人(環境)に出会う
◯除舊布新=古くなったものを取り除き新しいものを始める
◯物換星移=世の中が移り変わっていくこと
◯指鹿為馬=間違いを認めず、強引に押し通すこと
台湾の人と会話をする時、かなりの確率でこの成語が出てきます。成語はかなりの数があり、意味合いがとても深く、形容しやすいのでかなりの頻度で使われます。今でも台湾人の方と話をしていて成語が出てくると意味が分からず話がつまってしまいます。
小学二年生の国語の教科書でこの成語が「124個」出てきます。上記の大学の教材では1個も出てこなかったのに。
ローカル小学校の教材の特徴
◯単語や成語の数がとても多い
◯かなりの数の問題をこなして覚えるという内容になっている
以上各環境での教材の違いについてまとめてみました。
留学先の大学では「会話力」をメインにした教材が、外人向けの塾では「生徒のレベルに適した内容」が学べる教材が、そしてローカル小学校では「総合的な中国語スキル」が学べる教材が使用されていました。
もし今後、台湾で中国語を勉強してみたい方は上記の内容を参考にしてみてください。自分にあった環境で適した教材を使うことで効率の良い学習ができると思います。
最後に
ローカル小学校の授業では、毎回先生から日記の提出が求められていて、作文を毎回書いていました。毎回とても熱心に作文を添削して頂いて作文能力を鍛えることができました。
当ブログでは中国語(繁体字)でも更新していますが、今の中国語の作文能力があるのも、この時お会いした先生の情熱的な指導を受けたからだと思っています。この場を借りて感謝したいと思います。先生ありがとうございました。
※追記:最近のインバウンド需要で日本国内で中国語ができると、主にサービス業ですが言語能力を発揮する場が増えてきました。
こういった需要に向けて、商業的な中国語を勉強することで就職や仕事でリードしていきたいですね。
インバウンド関連の中国語を学べるサイトを見つけたので、興味ある方は見てみましょう。
中国語でインバウンド接客!
2015年6月30日