天使が隣で寝ている

人とのつながり

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天使が隣で寝ている彼女の新店準備が着々と進んできました。
まだまだオープンまで時間がかかると思ってたけど、情熱的でエネルギッシュな社長(僕より若い)がいうには今月中にオープンさせると豪語してました。

開店準備が進むにつれて彼女の疲れも増してきました。

そんな彼女をフォローするために、僕が彼女の子供を連れて家に帰り面倒を見てます。

彼女の子供はもうすぐ9歳の女の子。体が不自由で歩いたり、話したり、食べたりと色々な事ができません。
できることが赤ん坊と同じですが、体は年齢と共に大きくなっています。
この子を連れて歩いていると(乳母車に載せて移動している)色々な人の視線が集まります。
大人の方は見てすぐにこの子は普通の子ではないと分かるのですが、小さい子供は興味本心でこの子についてストレートに聞いてきます。
「なんでこの子は歩けないの?」「体が大きいのになんで乳母車に乗っているの?」等々。
そんな時僕の彼女は子供達に「この子は病気なの」とか「この子は普通の子じゃないの”天使”なの」と答えている。

台湾ではこの子のような障害を持った子供達の事を「慢飛天使」と呼ぶ。
慢飛天使=飛ぶのが遅い天使。
普通の子供と変わらない、ただ育つ速度が他の子供達より遅いだけなのだ。
その天使が最近僕の家で過ごしている。

天使は毎日学校に行って、午後3時に学校のバスで彼女のお店に送られる。
お店で夕食を食べさせて、夜9~10時頃に僕が天使を車に乗せて僕の家に連れて帰る。
家に着いたらまず僕がシャワーをすませて、そのまま天使をお風呂に入れる。

天使は湯船につかるのが好きなのだ。しかし熱いのは苦手なのでぬるま湯を張る。
5分程つからせて天使を体育座りさせて(これが難しい)頭を洗ってやる。
天使は髪の毛がとても長い。僕の彼女は以前手入れが大変なので天使の髪を短くしていたが、色々な人の意見もあり今は髪の毛を伸ばしている。
天使は水が目に入るのをとても嫌がる。うまくまばたきができないのですぐに目が赤くなる。
髪を洗ったら、次は歯磨き。歯ブラシを天使の口に突っ込んでゴシゴシ動かす。
天使は何か食べるものが口の中に入ったと思っているのでモグモグ口を動かす。
歯が磨けたら仕上げは注射器で水を吸い上げて、天使の口に向けて水を流す。
天使は口の中の物は何でも飲んだり、食べたりしてしまうので歯磨き粉は使えない。
口をゆすぐ水もゴクゴク飲んでしまうのだ。

体を洗う作業が終了すると事前に大きいバスタオルをソファーに広げたスペースまで天使を運ぶ。
そして体全体と髪を拭く。そしてドライヤーで髪を乾かす。
天使の体が乾いたら寝室まで運んでおむつを穿かせる。そして寝間着を着させて布団の上に寝かせる。

そして台所まで行って漢方薬と水を掻き回せて凝固剤を入れる。
天使は舌をうまく使えないので液体を飲む時よくこぼすのだ。
この凝固剤を使うとあまりこぼさずに飲ませる事が出来る。
薬を飲ませたら、薄い掛け布団を天使の体に巻き付かせて明かりを暗くする。

天使は自分で歩く事が出来ないので、床や布団の上で横になっている時によく動く。
足をバタバタと動かしたり、手と手を合わせるよう動かしている。
天使が何か要求する時は声を発する。それは言葉ではなく彼女が体全体を使って発する魂の音。

「おなかがすいた」「何か飲みたいよ」「おむつを取り替えて」などなど。
僕は天使が発する音がどんな要求をしているかをまだ聞き取れない。
僕の彼女はさすがに母親なのですぐにわかるのだけど。
なので僕は天使が何かサインを出すと一通り確認して行動に移す。

今日の朝5時頃、天使が口を動かす音が聞こえて目が覚めた。
僕は天使の喉が乾いたのかと思い。水に凝固剤を混ぜて飲ませた。
でも天使は何かサインを出し続ける。僕は時計を見てまだ朝食には早い時間だと思ったけど、朝食の準備をした。

天使の朝食は麦粉である。台湾ではポピュラーである栄養度が高い麦粉を水に混ぜて天使に食べさせた。
やはりお腹がすいていたのだ!よく食べるよく食べる。

食事後、天使は少し落ち着いて声を出さなくなり、少ししてから眠りについた。
なんて分かりやすいんだ。そうか天使は子供なのだ。
他の子供達と同じでお腹がすけば騒ぎだし、お腹がたまれば眠気が出てきて眠ってしまう。
天使の寝顔を見るとなんだか心が落ち着く。
時計を見るともう起きる時間になっていた。
天使の幸せそうな寝顔を見て僕も幸せを感じた。
天使が僕の隣ですやすやと寝息を立てている。
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この日はズボンが洗濯中だったのでジーンズをはいている。それにしても良い寝っぷりだ。

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